大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和26(れ)2040 判決

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人井上四郎、同堀川多門の上告趣意第一点について。

論旨は単なる訴訟法違反の主張であつて刑訴四〇五条所定の上告適法の理由にあ

たらない。そして原審が原判決の言渡し期日に被告人、弁護人を召喚した証跡の記

録上存在しないことは所論のとおりであるが、その言渡前の公判廷で被告人は本件

犯罪事実をすべて自認しているところであり、弁護人井上四郎、同堀川多門両名は

それぞれ被告人の為に犯情を述べて執行猶予の判決ありたき旨を弁論し、被告人は

別に述べることなしとの最終陳述をして弁論が終結されていること記録上明らかで

あるから、所論の前記違法は原判決の内容、実質に影響を及ぼすものとはいえない

し、その他刑訴四一一条を適用して原判決を破棄しなければ著しく正義に反するも

のとは認められない。

同第二点について。

所論憲法三二条は法律に定める裁判所以外の機関によつて裁判されないことを保

障し、憲法三七条一項は組織、構成が偏頗の虞のない裁判所の裁判を受ける権利を

保障する趣旨の規定と解すべきことは、当裁判所屡次の判例の示すとおりであるか

ら、論旨は名を憲法違反に藉り、その実質は単なる訴訟法違反の主張に帰し、刑訴

四〇五条に定める上告の理由にあたらない。

同第三点について。

論旨は原判決には国の所有に属するものを没収した違法があるという単なる法令

違反の主張であつて刑訴四〇五条所定の上告理由にあたらない(原判決は所論のピ

ストルが国庫に帰属しているものであることを認定していないから、論旨は原判示

にそはない事実を前提する非難でとるをえない)。

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よつて刑訴施行法三条の二、刑訴四〇八条に従い裁判官全員一致の意見で主文の

とおり判決する。

昭和二七年三月一三日

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 沢 田 竹 治 郎

裁判官 真 野 毅

裁判官 斎 藤 悠 輔

裁判官 岩 松 三 郎

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